インターネットが重い?通信が不調な時の最初のチェックリスト

Webページの表示が遅い、動画が止まる、オンライン会議の声が途切れる。そんなとき、原因はインターネット回線だけとは限りません。利用しているサイトやアプリ、PC・スマートフォン、Wi-Fiの電波など、いくつかの場所が考えられます。

まずは「どの端末で」「どのサービスが」「どの接続で」不調なのかを確認しましょう。比較する条件を一つずつ変えると、次に調べる場所を絞れます。

まずはこの順番で確認する

順番 試すこと 分かること
1 別のWebサイトやアプリを使う 特定のサービスだけの問題か
2 同じWi-Fiにつないだ別の端末で試す その端末だけの問題か
3 ルーターの近くで試す。可能なら有線LANと比較する Wi-Fiの電波や無線接続が関係しているか
4 ダウンロードやクラウド同期を一時停止する ほかの通信が影響しているか
5 障害情報と機器のランプを確認する 回線側の障害や接続異常の手掛かりがあるか
6 必要に応じて端末やルーターを再起動する 一時的な不調から復旧するか

この表は原因を確定するものではありません。たとえば有線LANで改善した場合は、Wi-Fiの電波、端末の無線機能、ルーターの無線設定などが調査候補になります。

1.別のWebサイトやアプリでも遅いか

最初に、普段利用している別のWebサイトを開いてみましょう。一つのサイトだけ遅く、ほかは普通に表示されるなら、そのサイトやサービス側の混雑・不具合の可能性があります。

特定のブラウザーだけで不調なら、別のブラウザーでも同じページを開いて比較します。一つのアプリだけ途切れる場合は、そのサービスの公式障害情報も確認してください。

ほかのサイトも同じように遅い場合は、次に端末と接続環境を比較します。

2.同じWi-Fiで、別の端末を試す

PCが遅い場合は、同じWi-Fiにつないだスマートフォンなどでも確認します。このとき、スマートフォンが携帯電話回線へ自動的に切り替わっていないか、接続先も確認しましょう。

  • 一台だけ不調:その端末のアプリ、処理負荷、ネットワーク設定などを確認します。
  • 複数の端末で不調:共通して使うWi-Fi、ルーター、インターネット回線などを確認します。

端末全体の反応が鈍く、文字入力やアプリの切り替えも遅い場合は、通信以外の問題も考えられます。Windowsでは[Ctrl]+[Shift]+[Esc]でタスクマネージャーを開き、CPU・メモリ・ディスクの使用状況を確認できます。よく分からないプロセスを終了するより、作業を保存して不要なアプリを閉じ、端末を再起動して比較しましょう。

スマートフォンのWi-Fiを切って携帯電話回線で試す方法もあります。こちらで改善するなら、自宅のWi-Fiや回線を調べる手掛かりになります。ただし、携帯電話回線の通信量を使うので、大容量のダウンロードや速度測定は控えめにしてください。

参考:Microsoft「Surface Wi-Fi 接続のトラブルシューティング」

3.Wi-Fiの接続先と電波を確認する

Wi-Fiのマークが出ていても、インターネットまで正常に通信できているとは限りません。まず、いつも使うネットワーク名(SSID)に接続しているか確認します。

Windows 11では、[設定]→[ネットワークとインターネット]で接続状態を確認できます。Wi-Fiがオン、機内モードがオフになっているかも確認してください。

ルーターの近くで改善するか

同じ端末をルーターの近くへ移動して試します。改善する場合は、距離や壁・家具などによる電波の弱まりが関係している可能性があります。

2.4GHz帯と5GHz帯を選べる環境では、接続先を変えて比較する方法もあります。2.4GHz帯は比較的遠くまで届きやすい一方、電子レンジやほかの無線機器の影響を受けやすい帯域です。5GHz帯は2.4GHz帯の干渉を避けやすい反面、壁などの障害物の影響を受けやすい特性があります。

どちらがよいかは設置場所と環境で変わります。ネットワーク名だけで周波数帯を判断できない場合は、ルーターの説明書で確認しましょう。

参考:バッファロー「Wi-Fiルーターの周波数帯の違い」

有線LANと比較する

LANケーブルを使えるPCなら、ルーターのLANポートへ接続して比較します。比較時はPCのWi-Fiをオフにし、有線接続を使っていることを確認してください。

有線では安定するのにWi-Fiだけ不調なら、無線側を重点的に調べます。有線でも複数の端末が不調なら、ルーターや回線側も調査候補です。有線だけ不調なら、LANケーブルの接続や別のLANポートも確認しましょう。

4.大きな通信が動いていないか

動画視聴やゲームのダウンロード、OSの更新、クラウドへのバックアップなどが重なると、ほかの通信に影響することがあります。

OneDriveなどのクラウド同期や、大きなファイルのアップロードが動いていないか確認しましょう。自分で一時停止できるものだけ止め、症状が改善するか比較します。家族が別の端末で大きな通信をしている場合もあります。

特にオンライン会議では、受信だけでなく送信も使います。「動画は見られるのに、会議で自分の声や映像が途切れる」という場合は、アップロード側も確認すると役立ちます。確認後は、止めた同期やダウンロードを再開してください。

5.障害情報と機器のランプを確認する

複数の端末で急につながらなくなった場合は、契約している回線事業者・プロバイダーの公式サイトで、障害やメンテナンス情報を確認します。自宅の回線でページを開けないときは、スマートフォンの携帯電話回線を利用できます。

ルーターやONU(光回線の信号を変換する機器)の電源・配線も確認してください。ランプの色や点滅の意味は機種ごとに異なります。「赤いから必ず故障」などと決めつけず、機種名と説明書を確認します。問い合わせに備えてランプの状態を写真に残しておくと便利です。

LANケーブルの抜けを確認する際も、光ファイバーのケーブルを無理に曲げたり引っ張ったりしないようにしましょう。

6.端末やルーターを再起動する

一台だけ不調なら、まず作業を保存して、その端末を再起動します。複数の端末で不調が続き、障害情報や配線にも原因が見当たらない場合は、ネットワーク機器の再起動を試します。

再起動と初期化は別の操作です。RESETボタンを長押しすると設定が消える機種があるため、再起動目的で押さないでください。

ONU・モデムとルーターが別々の場合、一般的には次の流れです。メーカーや回線事業者の手順がある場合は、そちらを優先します。

  1. 家族などに、一時的に通信が切れることを伝えます。
  2. ルーター、ONU・モデムの順に電源を切ります。
  3. 説明書で指定された時間待ちます。
  4. ONU・モデムの電源を入れ、起動してランプが落ち着くまで待ちます。
  5. ルーターの電源を入れ、起動が完了してから接続を確認します。

一体型のホームゲートウェイなどは、その機種の再起動手順に従ってください。再起動中はインターネットのほか、機器を介したひかり電話なども使えなくなることがあります。

参考:バッファロー「配線確認・電源入れ直し」

速度測定は、条件をそろえて比較する

つながるけれど遅い場合は、ブラウザーで使える速度測定サービスも確認材料になります。たとえばCloudflareの速度測定では、送受信速度や遅延などを確認できます。測定は通信量を使います。

項目 見るポイント
ダウンロード速度 データを受け取る速さ。動画視聴やファイル受信に関係します。
アップロード速度 データを送る速さ。会議の映像送信やファイル送信に関係します。
遅延(Latency・Ping) 応答が返るまでの時間。小さいほど応答が速い傾向があります。
ジッター(Jitter) 遅延のばらつき。大きいと会話などが不安定になる手掛かりになります。
パケットロス 通信データの欠落。音声・映像の途切れなどを調べる材料になります。

測定結果は、端末、時間帯、Wi-Fiの場所、測定先などで変わります。一回の数値だけで「回線の故障」「契約どおりの速度が出ていない」と断定できません。

同じ端末・同じ測定サービスで、ルーターの近くと普段の場所、有線とWi-Fi、混雑する時間帯とそれ以外を比較し、結果を記録すると役立ちます。測定値が良くても、特定のサービスまでの通信に問題がある場合はあります。

参考:Cloudflare「Speed Testの仕組み」

改善しないときは、確認結果をまとめて相談する

回線事業者やメーカーへ問い合わせるときは、次の情報を伝えると状況を説明しやすくなります。

  • いつから、どの時間帯に起きるか
  • 遅いのか、完全につながらないのか、途中で切れるのか
  • 一台だけか、複数の端末で起きるか
  • 特定のサイト・アプリだけか
  • Wi-Fiと有線で違いがあるか
  • ルーター・ONUの型番とランプの状態
  • 再起動など、試した操作とその結果

「別のサイト」「別の端末」「別の接続」を比較した結果があれば、原因を調べる手掛かりになります。まずはこの順番で確認し、改善しない場合に詳しい設定や機器の状態を調べていきましょう。

画面やメニュー名は、Windowsやアプリのバージョンによって異なる場合があります。